指のケガは引っ張ってはダメ!!

突き指でケガをしたときには

◆指を引っ張るのは絶対にダメです!◆

 突き指をした時にはどのように対処していますか!?

 荒っぽい内容で誤認している方だと、引っ張って真っ直ぐにすれば大丈夫と思っている場合があります。これはとても危険な考えとなります。指には脚などのように大きな力を持つ筋肉はありません。そのため、引っ張る力で筋や腱が断裂してしまう可能性があります。また、筋や腱が細いため、引っ張る力を加えることで容易に関節の隙間が拡がってしまい、その隙間に筋や腱などの軟部組織が挟まることで動かせなくなってしまう可能性があります。脱臼などでは特に注意が必要となります。もし、脱臼した時に引っ張ってしまい、筋や腱などの軟部組織が関節部分に挟まって元に戻せなくなると、治すためには手術しか選択肢がなくなってしまうこともあります。

 突き指を生じることが多いのは、一番長い指の中指とされていますが、親指の突き指も多いです。特に親指は突いた時に無理に伸ばされてしまい、手の甲側に脱臼することがあります。この時に引っ張ることは突き指の中でも特に厳禁です!親指が立ち上がるような状態になりビックリするかもしれませんが、絶対に引っ張らず、そのままで医療機関を受診してください。

 

 突き指の時には絶対に引っ張るということはしないように注意してください!!

突き指をした時には

◆安静にして医療機関を受診してください!◆

 出血をしている場合は圧迫して、血が止まったら離しても良いですが、止まらないようであれば止血をした状態でそのまま医療機関を受診しましょう。

 基本的には、ケガをしたそのままの状態で受診した方が良いのですが、動くと痛むなどの場合は、簡易的な固定をした状態でも良いでしょう。ただし、テーピングやバンテージなどの粘着性の材料を使用する時には、剥がす作業により無駄な時間を要してしまうので注意してください。また、包帯などを巻く場合なども必要以上に多く巻いたり、きつく巻きすぎたりしないようにも注意してください。ケガにより腫れが出てくると、最初はきつくなかったテーピングや包帯でも、時間の経過と共に腫れが強くなりきつくなってしまうことがあります。緊縛の状態になれば血液循環の妨げになり、血行不良によって大きなダメージを残してしまう可能性もあります。

 

 固定をしようと添え木などの固定材を使用することもあると思いますが、ケガをした指を1本だけで固定するよりも、支えとして隣の指を一緒に固定してあげると、安定して痛みが和らぎます。人差し指や小指の場合は添える指が限られますが、寄せやすい側の指を添えてください。

 

 傷があり消毒をしようと考える方もいると思いますが、安易に消毒をすることは避けたほうが良いです。外でのスポーツなどでは、土や砂などが傷に付着していることもあると思います。このような場合は、流水でしっかりと洗い流してもらうのが良いです。傷口に小石や砂がめり込んで洗い流せない場合は、流水をかけながら柔らかいブラシなどでこそぎ落とす必要がありますが、これは医療機関を受診して専門家に処置をしてもらった方が良いと思います。

脱臼や骨折では感染症の恐れもあります

◆傷があるときは注意してください!◆

 症例として、突き指による単純な指の関節の捻挫だと思っていたけど、痛みや腫れがなかなか引かないので医療機関を受診したら脱臼していたということがありました。脱臼というのは、関節を包んでいる袋が破れ、破れた所から骨の端が飛び出した状態をいいますが、この飛び出した骨が皮膚も破ってしまうことがあります。皮膚を破ってさらに外へ飛び出していたら肉眼でも骨が飛び出していると分かりますが、突き指の際などには、皮膚だけ破って外には出ずに元の位置へ戻ってしまうことがあります。こうなると脱臼していることがわからない場合もあります。なので、傷があるときには細心の注意が必要となります。

 

 脱臼や骨折によって骨が外に出るような状態を【開放性(かいほうせい)】または【複雑(ふくざつ)】といいます。脱臼の場合であれば『開放性脱臼』『複雑脱臼』といい、骨折であれば『開放性骨折』『複雑骨折』といいます。誤った認識として『複雑』を『粉砕』と思う方がいますが、粉砕は粉々に砕けた状態をいい、粉砕と複雑は別の意味になります。紛らわしいですが、粉砕骨折の複雑骨折もあります。

 

 傷があるときに細心の注意が必要な事は理解できたと思いますが、さらに危険があることをお伝えします。もし、傷があり開放性の状態だったことに気付かず、医療機関も受診せずにご自身で湿布や包帯などで手当てをした場合、衛生的な管理が足らずに傷口から悪い菌が体内に入ってしまうと感染症を引き起こします。感染症には様々な症状があり、最悪の場合は命にも関わります。滅多には無いことですが、万一のことを考えてケガをしたときにはすぐに医療機関を受診してください!

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